2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(後期)
問35 (土木 問35)
問題文
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問題
2級土木施工管理技士試験 令和6年度(後期) 問35(土木 問35) (訂正依頼・報告はこちら)
- ダクタイル鋳鉄管は、継手の種類に関わらず異形管防護を必要としない。
- 鋼管は、溶接継手によって管を一体化するため、地盤の変動に対応できる。
- 硬質塩化ビニル管は、接着した継手の強度や水密性に注意する。
- ポリエチレン管は、雨天時や湧水地盤における融着継手の施工が難しい。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、上水道の配水管として使用される代表的な管材と、その継手に関する特徴の適否を問うものです。
各管種が持つ材料的な特性と、それが継手の施工や構造にどう影響するかを正確に把握しておくことが重要です。
誤りです。
ダクタイル鋳鉄管は、引張強度や伸びに優れ、耐食性も高い管材ですが、継手部には構造上、抜出しの危険があるものも存在します。
そのため、離脱防止継手でない場合は、曲がり部などで管が抜けないようにコンクリートなどで拘束する異形管防護が必要となります。
適当な記述です。
適当な記述です。
適当な記述です。
この問題のポイントは、ダクタイル鋳鉄管の継手の特性を正確に理解しているかどうかです。
多くの継手には抜出し防止機能がないため、異形管や曲がり部では、管が抜けないようにコンクリートなどで固定する「異形管防護」が必要となります。
この点を明確に把握しておくことが重要です。
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02
適当でないのは、ダクタイル鋳鉄管についての記述です。
ダクタイル鋳鉄管は、継手の種類によっては異形管防護(スラストブロックなど)を必要とする場合があります。
「継手の種類に関わらず必要としない」と言い切るのは誤りです。
他の選択肢(鋼管・硬質塩化ビニル管・ポリエチレン管)は、いずれも一般的な特徴と合っています。
この記述が不適当です。
・ダクタイル鋳鉄管は、じん性が高く強度もあり、配水管として広く使われる管です。
・しかし、曲がり・分岐・端部などの異形管部分では、水圧による推力(押す力)が生じます。
・継手が「離脱防止機能を持つ継手(離脱防止継手)」で全体が一体的に拘束されている場合には、推力を管路全体で受けられることもありますが、一般的なゴム輪継手など継手の種類によっては、曲がりや分岐部にスラストブロック等の異形管防護が必要になります。
したがって、「継手の種類に関わらず異形管防護を必要としない」と一律に言うのは誤りです。
この記述は適当です。
・鋼管は、現場で溶接継手により接合することで、管同士を連続した一体構造にできます。
・溶接により継手部の強度や水密性が高いため、継手から抜ける心配が少なく、地盤のわずかな変動や地震時の揺れに対しても、管路全体 として力を分散しやすい特徴があります。
・もちろん「どんな変動にも完全対応」とまでは言えませんが、他の管種に比べて継手離脱に強く、地盤変動に対応しやすい管路と言えます。
説明としての方向性は妥当です。
この記述も適当です。
・硬質塩化ビニル管(VP管など)は、ソケット部に接着剤を塗って差し込む接着継手がよく使われます。
・このとき、
- 接着面が汚れている
- 水分が残っている
- 接着剤の塗布量が不足・過多
- 差し込み不足
などがあると、継手の強度が不足したり、水漏れの原因になります。
そのため、硬質塩化ビニル管では、接着継手の施工管理(清掃・乾燥・差し込み状態の確認など)に注意が必要という説明は適切です。
この記述も適当です。
・ポリエチレン管は、電気融着継手や熱融着継手によって、管と管、管と継手を溶かして一体化させる工法が一般的です。
・融着継手では、
- 熱で溶かす部分に水分や泥が付いていると、十分に溶け合わず強度や水密性が落ちる
- 雨が直接当たると、温度管理や加熱状態が乱れやすい
といった問題があります。
そのため、雨天時や湧水が多い場所では、融着部分をしっかり覆う・排水するなどの工夫が必要で、施工が難しくなるという指摘は妥当です。
今回のポイントは、配水管の管種ごとの特徴と、継手・施工時の注意点です。
ざっくり整理すると、次のようになります。
・ダクタイル鋳鉄管
→強度・じん性は高いが、継手の種類によっては異形管防護(スラストブロックなど)が必要。
・鋼管
→溶接継手で一体化しやすく、継手離脱に強いので、地盤変動に比較的対応しやすい。
・硬質塩化ビニル管
→接着継手が多く、接着強度・水密性の確保が重要。
・ポリエチレン管
→融着継手が主流で、乾いた清潔な状態での施工が必要。雨天・湧水条件では施工が難しくなる。
「異形管防護が不要」といった極端な表現は要注意です。
管種の特徴だけでなく、継手の種類や施工条件によって変わる点も合わせて押さえておくと、類似問題にも対応しやすくなります。
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