2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(後期)
問120 (薬液注入 問7)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和6年度(後期) 問120(薬液注入 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

シールド工法の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 立坑からのシールドの発進方法での直接切削工法の場合、エントランスパッキンの止水性等を考慮して、止水性が確保できる改良範囲を設定して薬液注入等を行う。
  • 仮壁切削工法は、仮壁を設置し直接シールドで切削、発進する工法で、発進又は到達のための薬液注入等の補助工法を最小限にすることができる。
  • シールドの裏込注入工は、一般的には、ゲル化時間や強度が調整でき、同時注入も可能な二液性の可塑状型の注入材で施工される。
  • 既設構造物に近接してシールド工事を行う場合、両者の中間地盤へ実施する地盤強化による防護対策として鋼矢板工法が用いられる。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、シールド工法の各工程における具体的な施工内容や留意点について、その記述の正しさを問うています。

一見、専門用語が多く難しく感じられるかもしれませんが、「なぜその作業や工法が必要なのか?」という目的を考えると、正誤の判断がしやすくなります。

選択肢1. 立坑からのシールドの発進方法での直接切削工法の場合、エントランスパッキンの止水性等を考慮して、止水性が確保できる改良範囲を設定して薬液注入等を行う。

適当な記述です。

選択肢2. 仮壁切削工法は、仮壁を設置し直接シールドで切削、発進する工法で、発進又は到達のための薬液注入等の補助工法を最小限にすることができる。

適当な記述です。

選択肢3. シールドの裏込注入工は、一般的には、ゲル化時間や強度が調整でき、同時注入も可能な二液性の可塑状型の注入材で施工される。

適当な記述です。

選択肢4. 既設構造物に近接してシールド工事を行う場合、両者の中間地盤へ実施する地盤強化による防護対策として鋼矢板工法が用いられる。

この記述は適当ではありません。

 

鋼矢板工法を用いることが不適当です。鋼矢板を地中に打ち込む際には、大きな振動と騒音が発生します。

その振動自体が、近接する既設構造物にひび割れなどの損傷を与えてしまう危険性が非常に高いため、近接施工における地盤強化には、一般的に薬液注入工法や高圧噴射攪拌工法など、振動や騒音を伴わない工法が選ばれます。


 

まとめ

目的(今回は地盤強化)のために工法を選ぶ際、その工法が持つ性能だけでなく、施工時に発生する振動や騒音といった副次的な影響が、周辺環境にどのようなリスクをもたらすかを常に考える必要があります。

この視点は、実務においても試験においても非常に重要となります。

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02

この問題は、シールド工法について、シールドマシンの発進・到達時の安全確保、裏込注入材の特性および近接施工における防護対策について知識を問うものです。

シールド工法は地下深くを掘り進めるため、地上の構造物や地下水への影響を最小限に抑える高度な管理が求められます。

選択肢1. 立坑からのシールドの発進方法での直接切削工法の場合、エントランスパッキンの止水性等を考慮して、止水性が確保できる改良範囲を設定して薬液注入等を行う。

設問のとおりです。

シールドマシンが立坑の壁を突き破って発進する際、隙間から地下水や土砂が流入するリスクがあります。

そのため、あらかじめ薬液注入等で周囲を固めることで、止水性と地盤の安定性を確保しておく必要があります。

選択肢2. 仮壁切削工法は、仮壁を設置し直接シールドで切削、発進する工法で、発進又は到達のための薬液注入等の補助工法を最小限にすることができる。

設問のとおりです。

直接切削用セメント二次製品を使用することで、従来の大掛かりな地盤改良を簡略化できるメリットがあります。

選択肢3. シールドの裏込注入工は、一般的には、ゲル化時間や強度が調整でき、同時注入も可能な二液性の可塑状型の注入材で施工される。

設問のとおりです。

シールドが掘り進んだ後の「隙間(テールボイド)」を放置すると地盤沈下の原因になります。

原地盤の強度に合わせたり、注入する範囲により時間を調整することで隙間が残らないように調整して施工する必要があります。

選択肢4. 既設構造物に近接してシールド工事を行う場合、両者の中間地盤へ実施する地盤強化による防護対策として鋼矢板工法が用いられる。

不適当です。

鋼矢板を打ち込むことで生じる振動や、地盤の変位により既設構造物に悪影響を及ぼす恐れがあるため、通常用いられません。

既設構造物の直近でシールド工法を実施する場合の防護対策としては、「薬液注入」や「アンダーピニング(杭による受け替え)」が一般的です。

まとめ

シールド工法の施工内容や手順を知らないと難しい問題かもしれません。

今回の設問の内容をひとつひとつ理解し、知識を見つけましょう。

鋼矢板の施工を既設構造物の直近で施工するのは適さないということもしっかり覚えておきましょう。

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03

この問題は、シールド工法の補助工法および裏込注入についての知識を問う内容です。 

近接施工における防護対策として、「鋼矢板」がシールド工事の現場でどのように扱われるかがポイントです。

選択肢1. 立坑からのシールドの発進方法での直接切削工法の場合、エントランスパッキンの止水性等を考慮して、止水性が確保できる改良範囲を設定して薬液注入等を行う。

記述のとおりです。

選択肢2. 仮壁切削工法は、仮壁を設置し直接シールドで切削、発進する工法で、発進又は到達のための薬液注入等の補助工法を最小限にすることができる。

記述のとおりです。

選択肢3. シールドの裏込注入工は、一般的には、ゲル化時間や強度が調整でき、同時注入も可能な二液性の可塑状型の注入材で施工される。

記述のとおりです。

選択肢4. 既設構造物に近接してシールド工事を行う場合、両者の中間地盤へ実施する地盤強化による防護対策として鋼矢板工法が用いられる。

間違っています。

シールド工事は地下深くで行われることが多いため、鋼矢板工法(地上から板を打ち込む工法)では、深さや剛性の面で防護対策として不十分な場合が多く、打設時の振動が既設構造物に悪影響を及ぼす懸念があります。

まとめ

シールド工事 = 深い地下というイメージを持ちましょう。

深い場所にある大切な構造物を守るのに、地上から長い板(鋼矢板)を打ち込むのはちょっと無理があるな…と想像できれば、消去法で正解を導き出せます。

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