2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(後期)
問5 (土木 問5)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和6年度(後期) 問5(土木 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

下図の完全流体におけるベルヌーイの定理において、水頭名の次の組合せのうち、適当なものはどれか。
ただし、水の密度はρ、重力の加速度はg、断面①、②における平均流速はv1、v2、圧力の強さはp1、p2とし、一つの水平面を基準にとって断面①、②の基準面から流れの中心までの高さをz1、z2とする。
問題文の画像
  • (イ)速度  (ロ)圧力  (ハ)位置
  • (イ)圧力  (ロ)位置  (ハ)速度
  • (イ)位置  (ロ)速度  (ハ)圧力
  • (イ)速度  (ロ)位置  (ハ)圧力

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、水理学における重要な基本法則である「ベルヌーイの定理」を構成する3つの水頭(エネルギー)について問われています。

 

図中の各項目の物理的な意味を正しく理解し、それぞれの名称を把握することが重要です。

選択肢1. (イ)速度  (ロ)圧力  (ハ)位置

適当な組み合わせです。

 

ベルヌーイの定理は、「位置水頭」「圧力水頭」「速度水頭」の3つの水頭の和が一定であるということを示します。

選択肢2. (イ)圧力  (ロ)位置  (ハ)速度

誤りです。

選択肢3. (イ)位置  (ロ)速度  (ハ)圧力

誤りです。

選択肢4. (イ)速度  (ロ)位置  (ハ)圧力

誤りです。

まとめ

この問題は、各水頭の式と意味を正確に覚えておくことが重要です。

 

位置水頭 (z):基準面からの高さ(位置エネルギー)

 

圧力水頭 (p/ρg):圧力(圧力エネルギー)

 

速度水頭 (v2/2g):流速(運動エネルギー)

 

これらの関係性を図と式で結びつけて理解することが、問題を解く上でのキーポイントです。

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02

結論から言うと、適当なのは「(イ)速度 (ロ)圧力 (ハ)位置」です。
ベルヌーイの定理では、流れのエネルギーを「水頭」という高さで表し、

 

v²/2g…速度による水頭(速度水頭)

p/ρg…圧力による水頭(圧力水頭)

z……位置の高さによる水頭(位置水頭)

 

と対応します。

図でも、(イ)がv₁²/2g、(ロ)がp₁/ρg、(ハ)がz₁に対応しているので、この組合せが正しくなります。

選択肢1. (イ)速度  (ロ)圧力  (ハ)位置

この組合せでは、

 

(イ)水頭=v²/2g→速度水頭

(ロ)水頭=p/ρg→圧力水頭

(ハ)水頭=z→位置水頭

 

という対応になります。
これはベルヌーイの式


v²/2g+p/ρg+z=一定


の3つの項と名前がぴったり合っています。したがって、この組合せが適当です。

選択肢2. (イ)圧力  (ロ)位置  (ハ)速度

ここでは、

 

v²/2gに「圧力水頭」

p/ρgに「位置水頭」

zに「速度水頭」

 

という対応になってしまいます。
しかし、v²/2gは流速vに関係するので速度水頭、p/ρgは圧力pに関係するので圧力水頭と呼びます。

zは高さだけなので位置水頭です。
三つとも入れ替わっており、正しい対応とは言えません。

選択肢3. (イ)位置  (ロ)速度  (ハ)圧力

この場合は、

 

v²/2gに「位置水頭」

p/ρgに「速度水頭」

zに「圧力水頭」

 

という対応になります。
やはり、v²/2gは速度によるエネルギーなので速度水頭、p/ρgは圧力によるエネルギーなので圧力水頭、zは位置によるエネルギーなので位置水頭です。
名前の対応がすべてずれているため、適当ではありません。

選択肢4. (イ)速度  (ロ)位置  (ハ)圧力

この組合せでは、

 

v²/2g→速度水頭(ここは合っている)

p/ρg→位置水頭

z→圧力水頭

 

となります。
v²/2gに「速度水頭」を当てている点は良いのですが、p/ρgとzの名前が入れ替わっています。

p/ρgは圧力が関係するので圧力水頭、zは高さなので位置水頭でなければなりません。

したがって、この組合せも誤りです。

まとめ

・ベルヌーイの定理では、流れのエネルギーを
 v²/2g(速度水頭)+p/ρg(圧力水頭)+z(位置水頭)=一定
 という形で表します。

 

・図では、(イ)がv²/2g、(ロ)がp/ρg、(ハ)がzに対応しているので、
 (イ)速度 (ロ)圧力 (ハ)位置
 と対応させるのが正しいです。

 

速度・圧力・位置のどの量に対応しているかを式の形から見抜くと、類似の問題でも落ち着いて判断できるようになります。

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