2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(前期)
問14 (土木(ユニットB) 問9)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和7年度(前期) 問14(土木(ユニットB) 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

既製杭の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 中掘り杭工法の掘削は、先端地盤の緩みを最小限に留めるように行う。
  • 中掘り杭工法は、打撃工法に比べて、支持力が低下する。
  • 打撃工法による群杭の施工は、杭群の中央から周辺へと打ち進む。
  • 打撃工法で油圧ハンマを用いる施工は、騒音が大きく油の飛散をともなう。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、既製杭の代表的な施工方法である中掘り杭工法と打撃工法の特徴や施工上の留意点について問うものです。 

 

各工法には、施工環境や地盤条件に応じた長所と短所があり、それらを理解しておくことが適切な工法選定のために不可欠です。

選択肢1. 中掘り杭工法の掘削は、先端地盤の緩みを最小限に留めるように行う。

適当です。

選択肢2. 中掘り杭工法は、打撃工法に比べて、支持力が低下する。

適当です。

選択肢3. 打撃工法による群杭の施工は、杭群の中央から周辺へと打ち進む。

適当です。

選択肢4. 打撃工法で油圧ハンマを用いる施工は、騒音が大きく油の飛散をともなう。

誤りです。

 

打撃工法で油圧ハンマを用いる施工は、強力な打撃力で杭を打ち込むため、騒音や振動は発生しますが、油の飛散はほとんどありません。

まとめ

この問題のポイントは、打撃工法で用いられるハンマの種類と、それに伴う環境への影響を正確に区別しているかどうかです。

 

ディーゼルハンマは燃料の噴射によって油の飛散が生じるのに対し、油圧ハンマは油圧によって打撃力を得るため、油の飛散はほとんどないという点を明確に区別して覚えることが重要です。

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02

既製杭の施工に関する問題です。

選択肢1. 中掘り杭工法の掘削は、先端地盤の緩みを最小限に留めるように行う。

正しいです。中掘り杭工法は、杭の中空部を通して先端の地盤を掘削して杭を沈設する工法です。それゆえ、必要以上に掘削しすぎると杭の支持力が低下するため、掘削は先端地盤の緩みを最小限に留めるように慎重に行う必要があります。

選択肢2. 中掘り杭工法は、打撃工法に比べて、支持力が低下する。

正しいです。打撃工法は、ハンマで杭を打ち込むことで周囲の地盤を締め固めながら貫入するゆえ、高い支持力が得られるのに対し、中掘り杭工法は、一度地盤を掘削して緩めるため、打撃工法に比べて一般的に支持力は低下する傾向にあります。

選択肢3. 打撃工法による群杭の施工は、杭群の中央から周辺へと打ち進む。

正しいです。もし周辺から中央へ打ち進めると、最後に打つ中央部の地盤が既に固められており、杭が打ち込みにくくなったり、先に打った杭が押し出されて移動したりする恐れがあります。これを防ぐため、杭群の中央から周辺(外側)へと打ち進めるのが原則です。

選択肢4. 打撃工法で油圧ハンマを用いる施工は、騒音が大きく油の飛散をともなう。

間違いです。油圧ハンマを用いた打撃工法は、従来工法であるディーゼルハンマに比べて騒音が小さく、油の飛散もないクリーンな工法です。

まとめ

既製杭の施工について、工法が混同しないように、しっかりと理解しておきましょう。

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