2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(後期)
問83 (鋼構造物塗装 問17)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和7年度(後期) 問83(鋼構造物塗装 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

塗装作業における気象条件に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 湿度が低い場合は、結露が生じやすく、結露した面に塗料を塗装すると塗膜剥離の原因になったり、水分が塗料中に混入するとはじきの原因となる。
  • 雨の強い場合は、塗料が飛散して周囲を汚染したり、砂塵、ヒューム等が飛来して未乾燥塗膜に付着するので好ましくない。
  • 気温が高い場合は、塗料の乾燥が速くなり、多液形塗料では可使時間が短くなるため、炎天下では泡の発生が認められるときには塗装を行わない。
  • 気温が低い場合は、塗料の乾燥が遅くなり、塵埃や腐食性物質の付着あるいは気象の急変等による悪影響を受けにくい。

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この過去問の解説 (2件)

01

適当なのは、「気温が高い場合は、塗料の乾燥が速くなり、多液形塗料では可使時間が短くなるため、炎天下では泡の発生が認められるときには塗装を行わない」という記述です。
気温が高いと、塗料が急に乾いて作業が難しくなり、多液形塗料は可使時間が短くなるため、品質不良(泡など)を避ける判断が重要になります。

選択肢1. 湿度が低い場合は、結露が生じやすく、結露した面に塗料を塗装すると塗膜剥離の原因になったり、水分が塗料中に混入するとはじきの原因となる。

適当ではありません。
結露は、空気中の水分が多く、部材の表面が冷えて水滴になる現象です。

つまり、一般には湿度が高いほど結露しやすいです。
結露した面に塗ると剥がれやはじきの原因になる、という部分は正しい方向ですが、「湿度が低い場合に結露が生じやすい」という前提が逆です。

選択肢2. 雨の強い場合は、塗料が飛散して周囲を汚染したり、砂塵、ヒューム等が飛来して未乾燥塗膜に付着するので好ましくない。

適当ではありません。
雨が強いと問題になるのは、まず水が塗膜に混ざることや、塗装面が濡れて付着不良になることです。
一方、「塗料が飛散」「砂塵やヒュームが飛来」は、雨そのものよりも強風の影響として説明されるのが一般的です。

理由づけがずれているため不適当になります。

選択肢3. 気温が高い場合は、塗料の乾燥が速くなり、多液形塗料では可使時間が短くなるため、炎天下では泡の発生が認められるときには塗装を行わない。

適当です。
気温が高いと、塗料の乾燥や反応が早まり、次のような問題が起こりやすくなります。

 

・乾燥が速すぎて塗り継ぎが難しくなる

・多液形塗料は反応が進み、可使時間が短くなる

・溶剤が急に抜けるなどして、泡・ピンホール・膨れが出やすくなる


そのため、炎天下で泡が出るような状況なら、施工を見合わせる判断は合理的です。

選択肢4. 気温が低い場合は、塗料の乾燥が遅くなり、塵埃や腐食性物質の付着あるいは気象の急変等による悪影響を受けにくい。

適当ではありません。
気温が低いと乾燥が遅くなり、塗膜が固まるまでの時間が長くなります。

すると、乾く前にほこりが付く、結露や降雨などの影響を受ける、硬化不良になる、といった悪影響を受けやすくなります。
「受けにくい」とするのは逆です。

まとめ

塗装の気象条件は、仕上がりと耐久性を左右します。

特に重要なのは次の点です。

 

・結露は一般に湿度が高いほど起こりやすいため、濡れた面には塗らないことが大切です。

・雨天時は、飛散よりも水分混入や付着不良が大きな問題です。

・高温時は乾燥が急に進み、多液形塗料の可使時間が短くなるため、泡などの不具合が出る状況では施工を避ける判断が必要です。

・低温時は乾燥が遅く、むしろ不具合が出やすいので注意が必要です。

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02

塗装作業は「化学反応」や「溶剤の蒸発」を伴う繊細な工程です。

そのため、気温や湿度といった気象条件は、仕上がりの美しさだけでなく、塗膜の寿命(耐久性)にまで直結します。

選択肢1. 湿度が低い場合は、結露が生じやすく、結露した面に塗料を塗装すると塗膜剥離の原因になったり、水分が塗料中に混入するとはじきの原因となる。

【不適当】

結露が生じやすいのは、湿度が低い場合ではなく、湿度が高い場合です。

あるいは気温が急激に下がって露点温度を下回ったときも結露が発生します。

湿度が低い状態は、むしろ塗装に適しています。

選択肢2. 雨の強い場合は、塗料が飛散して周囲を汚染したり、砂塵、ヒューム等が飛来して未乾燥塗膜に付着するので好ましくない。

【不適当】

記述の内容(塗料の飛散、砂塵・ヒュームの飛来)は、雨ではなく「強風」の時の影響です。

雨の場合は、塗膜が流されたり、白化(ブラッシング)したりすることが主な問題となります。

選択肢3. 気温が高い場合は、塗料の乾燥が速くなり、多液形塗料では可使時間が短くなるため、炎天下では泡の発生が認められるときには塗装を行わない。

【適当】

気温が高いと塗料に含まれる溶剤の揮発が早まり、硬化剤を使う多液形(2液型など)塗料は反応速度が上がって、使える時間(可使時間)が短くなります。

また、炎天下で下地が熱すぎると、塗料の表面だけが先に乾いてしまい、内部の溶剤が抜け出そうとして「泡(ピンホールや膨れ)」が発生するため、無理な作業は禁物です。

選択肢4. 気温が低い場合は、塗料の乾燥が遅くなり、塵埃や腐食性物質の付着あるいは気象の急変等による悪影響を受けにくい。

【不適当】

気温が低いと乾燥が遅くなるのは正しいですが、その分「未乾燥の状態」が長く続くため、塵埃(ゴミ)の付着や天候急変の影響を「受けやすく」なります。

まとめ

塗装作業における気象条件の管理は、「塗料が適切に乾く環境を守ること」に尽きます。

今回のポイントをまとめると

 

・高温時は、乾きすぎと反応の速さに注意(泡立ちや可使時間の短縮)。

・低温・多湿時は、乾燥の遅れと結露に注意(剥離や光沢不足)。

・強風時は、周囲への飛散とゴミの付着に注意。

 

「塗料は生き物」と言われることもあるくらい、周囲の環境に敏感です。

特に夏場の炎天下や冬の夕暮れ時は、無理をせず作業を見極めるのが重要です。

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