2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(後期)
問68 (鋼構造物塗装 問2)
問題文
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問題
2級土木施工管理技士試験 令和7年度(後期) 問68(鋼構造物塗装 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
- 被覆による防食は、鋼材を腐食原因となる環境から遮断することによって腐食を防止する方法で、非金属被覆と金属被覆がある。
- 電気防食は、鋼材に電流を流して表面の電位差をなくし、腐食電流の回路を形成させない方法である。
- 耐候性鋼は、腐食を促進する合金元素を添加した低合金鋼であるが、鋼材表面に生成される緻密な錆層によって鋼材を保護し、錆の進展を抑制する防食法である。
- 環境改善による防食は、鋼材周辺から腐食因子を排除することによって、鋼材を腐食しにくい環境条件下に置くものである。
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この過去問の解説 (3件)
01
適当でないのは、「耐候性鋼は、腐食を促進する合金元素を添加した低合金鋼であるが…」という記述です。
耐候性鋼は、腐食を進めるためではなく、さびを安定させて腐食を進みにくくするために合金元素を加えた鋼材だからです。
この記述は内容に不備がありません。
被覆(塗装・ライニングなど)は、鋼材を水・酸素・塩分などの腐食原因から物理的に遮断して腐食を抑えます。
被覆には、塗料などの非金属被覆と、めっきなどの金属被覆があります。
大まかな点は押さえています。
電気防食(陰極防食)は、外部電源や流電陽極(犠牲陽極)で鋼材に電子を与え、鋼材側を腐食しにくい電位(陰極側)にして、鉄が溶ける反応(アノード反応)を起こりにくくします。
言い方としては「電位差をなくす」というより、鋼材を陰極側に保って腐食を抑えると理解すると分かりやすいです。
この記述は適当ではありません。
耐候性鋼は、銅やクロムなどの合金元素によって、表面にできるさびが緻密で安定した保護さびになりやすく、内部までさびが進みにくいようにした鋼材です。
つまり、合金元素は腐食を促進するためではなく、腐食を抑えるために加えられています。
ここが逆になっています。
また、耐候性鋼は環境によって性能が出にくいこともあり、海塩粒子が多い場所などでは注意が必要です。
この記述は内容に不備がありません。
腐食は、主に水分・酸素・塩分などが関わって進みます。
そこで、排水を良くして湿りにくくする、塩分が付かないようにする、腐食性の薬品を減らすなど、周りの条件を変えて腐食しにくい環境にする考え方です。
防食の考え方は大きく分けて、次の整理ができます。
・被覆:鋼材を環境から遮断する
・電気防食:鋼材を陰極側に保ち鉄が溶ける反応を起こりにくくする
・耐候性鋼:合金元素で保護さびを作りやすくして腐食を抑える
・環境改善:水分や塩分などの腐食因子を減らす
今回のひっかけは、耐候性鋼の合金元素が「腐食を促進する」と書かれていますが、実際は腐食を抑える方向に働くところです。
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02
防食の種類について簡単にまとめると以下のようになります。
被覆防食 塗装、金属メッキ鋼材を環境から物理的に遮断する。
電気防食 外部から電流を流し、鋼材全体をカソードにして腐食を防ぐ。
耐候性鋼 合金元素の添加腐食を「抑制する」元素(Cu, Cr等)を入れ、緻密なサビで守る。
環境改善 脱酸素、除湿腐食因子(酸素や水分)を周囲から取り除く。
【正】
被覆による防食は、塗装(非金属)やメッキ(金属)でバリアを作る、最も一般的な方法です。
【正】
腐食は、鉄の表面に「アノード(+)」と「カソード(-)」という電位の差(ミクロな電池)ができることで流れる電流によって進みます。
外部から強制的に電流を流し込み、鋼材全体を「カソード(電子を受け取る側)」の状態にして、鋼材から電子が出ていく(=鉄が溶ける)のを防ぎます。
【誤】
耐候性鋼は、あえて最初に少しだけサビさせることで、表面に「安定錆」というバリアを作り、その奥まで腐食が進むのを防ぐ特殊な鋼材です。
「毒をもって毒を制す」ような仕組みですが、添加される合金元素はあくまで銅、クロム、ニッケルなどの「腐食を抑制する」ものになります。
よって「腐食を促進する合金元素を添加」という表記が誤りとなります。
【正】
腐食因子となる酸素や水分を周囲から取り除きます。
具体的にはボイラー水の脱酸素や、除湿機による湿度の低下などがこれに当たります。
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03
鋼材の腐食を防ぐ方法についてきちんと理解しておきましょう。
適切な選択肢です。
金属を覆い酸素との結合を抑制します。
モルタルで覆う非金属被覆とチタンやニッケルなどで覆う金属被覆があります。
適切な選択肢です。
鋼材に電流を流し、腐食を防止する方法を電気防食といいます。
腐食は鉄と酸素の電気化学反応により発生するので、
電気を流すことで腐食の電気化学反応を防ぎ止める目的です。
適切な選択肢ではありません。
「腐食を促進する合金元素を添加した」という箇所が誤りです。
正しくは「腐食を抑制する合金元素」になります。
適切な選択肢です。
腐食が促進しにくい環境にすることで腐食を抑制する狙いです。
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