2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(後期)
問69 (鋼構造物塗装 問3)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和7年度(後期) 問69(鋼構造物塗装 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

鋼材の腐食の分類と形態に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 異種金属接触腐食は、電解質溶液の存在下で電位差のある異種金属が接触した場合に、貴な金属が腐食される現象である。
  • 全面腐食は、鋼材表面状態が均一で均質な環境にさらされている場合に生じ、全面が均一に腐食する現象である。
  • 隙間腐食は、鋼板の重ね合わせ部やボルトの下等の隙間内部での塩化物イオン濃度の減少によって、隙間内外で濃淡電池(通気差電池)が形成され生じる腐食現象である。
  • 孔食は、ステンレス鋼等の不働態皮膜が塩化物イオンによって局所的に破壊され、そこがカソードとなり孔状に浸食される腐食現象である。

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この過去問の解説 (3件)

01

適当なのは、「全面腐食は、鋼材表面状態が均一で均質な環境にさらされている場合に生じ、全面が均一に腐食する現象である。」です。
他の記述は、どちらの金属が腐食するかや、隙間内で何が増減するか孔食でアノードになる場所が逆になっています。

選択肢1. 異種金属接触腐食は、電解質溶液の存在下で電位差のある異種金属が接触した場合に、貴な金属が腐食される現象である。

適当ではありません。
異種金属が電解質(雨水や海水など)の下で接触すると、卑な金属(電位が低い方)がアノードになって腐食し、貴な金属(電位が高い方)は守られやすいです。
記述は「貴な金属が腐食」としており、逆になっています。

選択肢2. 全面腐食は、鋼材表面状態が均一で均質な環境にさらされている場合に生じ、全面が均一に腐食する現象である。

適当です。
鋼材の表面状態がそろっていて、周りの環境(酸素・水分・塩分など)もだいたい均一だと、腐食も広い範囲で同じように進みやすくなります。
その結果、表面全体が均一に薄くなるのが全面腐食の特徴です。

選択肢3. 隙間腐食は、鋼板の重ね合わせ部やボルトの下等の隙間内部での塩化物イオン濃度の減少によって、隙間内外で濃淡電池(通気差電池)が形成され生じる腐食現象である。

適当ではありません。
隙間腐食は、隙間の中で酸素が不足(減少)しやすく、隙間の外との間で通気差(酸素濃淡)ができて起こります。

このとき隙間内部では、一般に塩化物イオンが集まりやすく(増えやすく)、液も酸性側に傾きやすいです。
記述は「塩化物イオン濃度の減少」としており、起こり方の説明として適切ではありません。

選択肢4. 孔食は、ステンレス鋼等の不働態皮膜が塩化物イオンによって局所的に破壊され、そこがカソードとなり孔状に浸食される腐食現象である。

適当ではありません。
孔食は、塩化物イオンなどで不働態皮膜が局所的に壊れると、その壊れた部分がアノードになって金属が溶け、穴が深く進みます。
周りの広い面がカソードになりやすいので、「そこがカソード」という部分が逆です。

まとめ

鋼材の腐食形態は、「どこがアノード(溶ける側)になるか」を押さえると整理しやすいです。

 

・異種金属接触腐食:腐食しやすいのは卑な金属

・隙間腐食:隙間内は酸素が不足し、外との通気差で進みやすい

・孔食:皮膜が壊れた点がアノードになって穴が深くなる

・全面腐食:条件が均一だと全体が均一に減っていく

 

この整理に合うのが、全面腐食を説明した記述です。

参考になった数3

02

腐食の分類に関するこの手の問題では、選択肢の「貴・卑」「アノード・カソード」「多い・少ない」という言葉を入れ替えて出題されます。

以下のような対比表で覚えておくと、試験で迷わなくなります。

 

腐食の種類腐食が起こる場所(アノード)原因
異種金属接触イオン化傾向が大きい卑な金属金属同士の電位差
隙間腐食酸素が少ない隙間の内部酸素濃度の差(通気差)
孔食皮膜が壊れた微小な点不働態皮膜の局所破壊

選択肢1. 異種金属接触腐食は、電解質溶液の存在下で電位差のある異種金属が接触した場合に、貴な金属が腐食される現象である。

【誤】

異種金属接触腐食において腐食されるのは「卑な金属」です。

記述では「貴な金属」となっているので誤りです。

 

異なる2種類の金属が、水分(電解質溶液)を介して接触すると、そこに「電池」が形成されます。

 

卑な金属(アノード) 電位が低い金属。電子を放出して自分自身がイオンとなり、激しく腐食(溶解)します。

貴な金属(カソード) 電位が高い金属。アノードから流れてきた電子を受け取る場所となり、自分自身は腐食から守られます。

 

この腐食の勢いは、2つの金属の「電位差」が大きければ大きいほど激しくなります。

選択肢2. 全面腐食は、鋼材表面状態が均一で均質な環境にさらされている場合に生じ、全面が均一に腐食する現象である。

【正】

全面腐食とは環境が均一な場合に、表面全体がほぼ均等に消耗していく現象を指します。

選択肢3. 隙間腐食は、鋼板の重ね合わせ部やボルトの下等の隙間内部での塩化物イオン濃度の減少によって、隙間内外で濃淡電池(通気差電池)が形成され生じる腐食現象である。

【誤】

狭い隙間の中は酸素が補給されにくいため、隙間の外(酸素が多い=カソード)と中(酸素が少ない=アノード)で電位差が生じます。

これを酸素濃淡電池(通気差電池)と呼びます。

記述にある「塩化物イオンの減少」ではなく、むしろ隙間内を中和するために塩化物イオンが引き寄せられ、腐食を加速させます。

選択肢4. 孔食は、ステンレス鋼等の不働態皮膜が塩化物イオンによって局所的に破壊され、そこがカソードとなり孔状に浸食される腐食現象である。

【誤】

ステンレス鋼などの表面にある「不働態皮膜」が壊れた際、その微小な破壊点がアノード(腐食反応が起こる場所)となり、周囲の大きな面積がカソードとなります。

記述でカソードとなっている箇所はアソードが正しい記述となります。

電流が小さな点に集中するため、深く穴が開くように進行するのが特徴です。

 

参考になった数1

03

鋼材の腐食の種類とメカニズムを理解し覚えておきましょう。

選択肢1. 異種金属接触腐食は、電解質溶液の存在下で電位差のある異種金属が接触した場合に、貴な金属が腐食される現象である。

適当な選択肢ではありません。

 

誤りの箇所は下記の通りです。

な金属が腐食される→な金属が腐食される

 

卑な金属の方がイオン化傾向が高いためより激しく腐食が進行します。

選択肢2. 全面腐食は、鋼材表面状態が均一で均質な環境にさらされている場合に生じ、全面が均一に腐食する現象である。

適当な選択肢です。

 

鋼材表面が均一な場合、全面が均一に腐食している現象を全面腐食といいます。

選択肢3. 隙間腐食は、鋼板の重ね合わせ部やボルトの下等の隙間内部での塩化物イオン濃度の減少によって、隙間内外で濃淡電池(通気差電池)が形成され生じる腐食現象である。

適当な選択肢ではありません。

 

隙間腐食は隙間内部での酸素濃度が少なくなり、外部の酸素濃度との差が生じることで発生する腐食のことを言います。

塩化物イオン濃度ではなく酸素濃度が正しいです。

選択肢4. 孔食は、ステンレス鋼等の不働態皮膜が塩化物イオンによって局所的に破壊され、そこがカソードとなり孔状に浸食される腐食現象である。

適当な選択肢ではありません。

 

カソードではなくアノードが正しいです。

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