2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(後期)
問71 (鋼構造物塗装 問5)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和7年度(後期) 問71(鋼構造物塗装 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

塗装の維持管理に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 塗装の維持管理は、供用後に適切な頻度と方法で点検を行い、防食の劣化や損傷状態を評価すると共に、必要に応じて適切な補修により、所要の機能を満たす状態とする。
  • 維持管理計画は、供用後に定めるものであり、点検時期、点検方法、劣化や損傷状態の判定方法、防食の適切な補修時期の判定方法ならびに補修方法について考慮する。
  • 点検施設は、腐食による著しい断面欠損や破断等の損傷を受けている場合があるため、点検や補修作業で点検施設を使用する場合においては、あらかじめ損傷確認や安全性確保を行う。
  • 点検結果は、維持、補修等の計画を立案する上で参考となる基礎的な情報となることから、点検者や各回の点検で評価がばらつかない客観的なデータを取得することが重要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

適当でないのは、「維持管理計画は、供用後に定めるものであり…」という記述です。
塗装の維持管理は、供用が始まってから慌てて決めるのではなく、基本的に供用前(設計・施工段階)から点検や補修の考え方を決めておき、供用後は状況に合わせて見直すものだからです。

選択肢1. 塗装の維持管理は、供用後に適切な頻度と方法で点検を行い、防食の劣化や損傷状態を評価すると共に、必要に応じて適切な補修により、所要の機能を満たす状態とする。

内容は適当です。
塗装は時間とともに劣化し、放置すると鋼材の腐食につながります。
そのため、供用後に点検→状態評価→必要なら補修という流れで、必要な防食性能を保つ考え方は自然です。

選択肢2. 維持管理計画は、供用後に定めるものであり、点検時期、点検方法、劣化や損傷状態の判定方法、防食の適切な補修時期の判定方法ならびに補修方法について考慮する。

この内容は適当ではありません。
維持管理計画に書くべき内容(点検時期・点検方法・判定方法・補修時期の考え方・補修方法など)自体は良いのですが、「供用後に定める」という点が不適切です。
供用が始まる前に、どのくらいの頻度で点検するか、どんな状態なら補修するかの基本方針を決めておくことで、劣化の早期発見と計画的な補修がしやすくなります。
供用後に必要なのは、計画をゼロから作ることより、実際の劣化状況や環境に合わせて計画を更新・改善することです。

選択肢3. 点検施設は、腐食による著しい断面欠損や破断等の損傷を受けている場合があるため、点検や補修作業で点検施設を使用する場合においては、あらかじめ損傷確認や安全性確保を行う。

内容は適当です。
点検施設(点検路や足場、昇降設備など)が腐食していると、点検や補修作業そのものが危険になります。
そのため、使用前に損傷の有無を確認し、安全を確保してから使うという考え方は重要です。

選択肢4. 点検結果は、維持、補修等の計画を立案する上で参考となる基礎的な情報となることから、点検者や各回の点検で評価がばらつかない客観的なデータを取得することが重要である。

内容は適当です。
点検者が違うと評価がぶれやすいので、写真・測定値・部位の特定などの客観的な記録を残すほど、次の計画(補修の優先順位や時期)が立てやすくなります。
同じ場所を次回点検で比べられるようにすることも大切です。

まとめ

塗装の維持管理は、点検して状態を評価し、必要に応じて補修することで防食性能を保つのが基本です。
そのうえで、維持管理計画は「供用後に初めて作る」よりも、供用前に基本方針を整え、供用後は結果に応じて見直すという形が現実的で、安全で、ムダも減らせます。

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02

塗装の維持管理に関する問題です。

維持管理自体は供用後に行い、維持管理計画は供用前に行う点に注意が必要です。

選択肢1. 塗装の維持管理は、供用後に適切な頻度と方法で点検を行い、防食の劣化や損傷状態を評価すると共に、必要に応じて適切な補修により、所要の機能を満たす状態とする。

適切な選択肢です。

 

塗装の維持管理自体は供用後に適切な頻度と方法で行います。

必要に応じて適切に補修を行います。

選択肢2. 維持管理計画は、供用後に定めるものであり、点検時期、点検方法、劣化や損傷状態の判定方法、防食の適切な補修時期の判定方法ならびに補修方法について考慮する。

適切な選択肢ではありません。

 

(誤)供用後→(正)供用前となります。

維持管理計画は供用前に定めます。

選択肢3. 点検施設は、腐食による著しい断面欠損や破断等の損傷を受けている場合があるため、点検や補修作業で点検施設を使用する場合においては、あらかじめ損傷確認や安全性確保を行う。

適切な選択肢です。

 

点検施設は使用する前に損傷確認・安全性確保を行います。

選択肢4. 点検結果は、維持、補修等の計画を立案する上で参考となる基礎的な情報となることから、点検者や各回の点検で評価がばらつかない客観的なデータを取得することが重要である。

適切な選択肢です。

 

点検の際、点検者や点検の回によって評価がばらつかないようにし、

客観的に使うことのできるデータを作るよう心掛けるべきです。

参考になった数1

03

塗装管理の全体像を理解するために、以下の3つの観点を押さえておきましょう。

項目内容のポイント
計画の策定設計・建設段階から立案する。点検頻度や判定基準を明確にする。
点検と評価目視点検だけでなく、膜厚測定や付着性試験など客観的なデータを重視する。
補修のタイミング鋼材本体に錆(断面欠損)が出る前の、塗膜の劣化段階で補修するのが最も経済的。

選択肢1. 塗装の維持管理は、供用後に適切な頻度と方法で点検を行い、防食の劣化や損傷状態を評価すると共に、必要に応じて適切な補修により、所要の機能を満たす状態とする。

【適当】
塗装の維持管理の基本サイクル(点検→評価→補修)を正しく述べています。

機能を維持するためには、劣化が深刻になる前に適切なタイミングで手を打つことが重要です。

選択肢2. 維持管理計画は、供用後に定めるものであり、点検時期、点検方法、劣化や損傷状態の判定方法、防食の適切な補修時期の判定方法ならびに補修方法について考慮する。

【不適当】
「維持管理計画は、供用後に定めるものであり」という部分が誤りです。 

維持管理計画は、本来、設計・施工の段階(供用前)に策定しておくべきものです。

あらかじめ計画を立てておくことで、点検のしやすさ(点検路の設置など)を考慮した設計が可能になり、長期的なライフサイクルコストを抑えることができます。

選択肢3. 点検施設は、腐食による著しい断面欠損や破断等の損傷を受けている場合があるため、点検や補修作業で点検施設を使用する場合においては、あらかじめ損傷確認や安全性確保を行う。

【適当】
点検用通路や足場などの「点検施設」自体が腐食していると、作業員の転落事故などにつながります。

作業前の安全確認は、維持管理業務において必須のプロセスです。

選択肢4. 点検結果は、維持、補修等の計画を立案する上で参考となる基礎的な情報となることから、点検者や各回の点検で評価がばらつかない客観的なデータを取得することが重要である。

【適当】
点検データが主観的(人によってバラバラ)だと、正確な劣化予測ができません。

写真や数値などの客観的なデータに基づき、誰がいつ見ても同じ判断ができるような記録が求められます。

まとめ

近年のインフラ管理では「事後保全(壊れてから直す)」ではなく、「予防保全(悪くなる前に直す)」が主流です。

そのためには、解説においても指摘した通り、最初からメンテナンスを考慮した計画を立てておくことが不可欠です。

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