2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(後期)
問73 (鋼構造物塗装 問7)
問題文
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問題
2級土木施工管理技士試験 令和7年度(後期) 問73(鋼構造物塗装 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
- 防食の部分補修は、施工規模を小さくでき施工も容易な場合が多く、補修した部分とそのほかの部分で一般には防食性能の差や外観に違いが生じにくい。
- 既設橋の防食の補修は、作業空間の確保、使用機器の適用性や作業の容易さに配慮し、狭隘な部位や目視の困難な部位においても良好な施工品質を確保する必要がある。
- 防食の補修方法の検討は、現行の防食法が当初想定した防食機能と耐久性を発揮できたかを確認し、十分に発揮できなかった場合には、原因を究明し補修防食法の選定等に反映する。
- 部分補修と全面補修の選択は、鋼橋の使用目的や置かれた環境、採用されている防食法とその仕様等によって異なるため、維持管理計画を策定し十分に検討した上で決定する。
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この過去問の解説 (2件)
01
適当でないのは、「防食の部分補修は…一般には防食性能の差や外観に違いが生じにくい。」という記述です。
部分補修は施工範囲を小さくできる一方で、補修部(新しい塗膜)と既設部(劣化した塗膜)が混在するため、性能差や見た目の差が出やすいからです。
適当ではありません。
部分補修では、補修したところは新しい塗膜になり、周りは劣化が進んだ塗膜のまま残ります。
すると、次のような差が起こりやすいです。
・外観の差:色・つや・汚れの付き方が周りと合わず、補修跡が見えやすいです。
・防食性能の差:補修部と既設部の境目(塗り継ぎ部)は、段差や端部ができやすく、そこから塗膜の浮き・はがれが起きることがあります。
・既設部が弱っていると、部分補修だけでは周辺の劣化が進み、結果として性能差が広がることもあります。
「生じにくい」とするのは、現場の実態と逆です。
適当です。
既設橋は、新設よりも作業条件が厳しくなりがちです。
足場や養生の制約、作業スペースの狭さ、裏面や隅角部などの見えにくさがあるため、機器の選定や手順を工夫して、どの部位でも必要な下地処理と塗り厚を確保することが重要です。
適当です。
同じ塗装でも、劣化が早い原因はさまざまです(塩分付着、滞水、結露、下地処理不足、仕様不適合など)。
原因を見ずに塗り直すだけだと、また同じように傷みやすくなります。
そこで、現行の防食が当初の想定どおり働いたかを確認し、想定通りではなかった場合にはその理由を整理して補修仕様に反映する考え方は重要です。
適当です。
部分補修は短期的に費用と工期を抑えやすい一方で、劣化が広範囲なら全面補修の方が合理的な場合もあります。
橋の重要度、環境条件、採用している防食仕様、今後の通行規制のしやすさなどを踏まえ、維持管理計画の中で総合判断するのが基本です。
防食補修で押さえるべきポイントは次の通りです。
・部分補修は便利ですが、補修部と既設部の差(性能・外観)が出やすいため、「差が生じにくい」とは言いにくいです。
・既設橋は施工条件が厳しいので、狭い・見えにくい部位でも施工品質を確保する工夫が必要です。
・劣化の原因を把握し、再発しにくい補修仕様にすることが大切です。
・部分か全面かは、環境や橋の重要度も含めて維持管理計画の中で決めるのが安全です。
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02
補修の成否を分けるのは、単に「塗る」技術だけではありません。以下の3つのポイントを整理しておきましょう。
【不適当】
「防食性能の差や外観に違いが生じにくい」という部分が誤りです。
部分補修(タッチアップ等)を行うと、新しく塗った箇所と既存の塗膜との間で、どうしても境界部(段差)ができたり、経年劣化による退色で色の差が目立ったりします。
また、旧塗膜と新塗膜の相性が悪いと剥離の原因にもなるため、むしろ「性能差や外観の差が生じやすい」ことに留意して施工する必要があります。
【適当】
鋼橋の現場は、工場での新設時と異なり、足場が狭かったり部材が入り組んでいたりします。
そのような制約条件下でも品質を落とさないような工法選定や工夫が求められます。
【適当】
もし当初の塗装が想定より早くダメになったのなら、そこには「水が溜まる」「飛来塩分が激しい」などの原因があるはずです。
同じ失敗を繰り返さないよう、原因究明を補修設計にフィードバックすることが重要です。
【適当】
「傷んでいるところだけ直す(部分補修)」か「全部塗り替える(全面補修)」かは、コストだけでなく、橋の寿命や重要度、環境をトータルで見て判断します。
これをライフサイクルコスト(LCC)の観点といいます。
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