2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(後期)
問75 (鋼構造物塗装 問9)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和7年度(後期) 問75(鋼構造物塗装 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

プライマーに関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 長ばく形エッチングプライマーは、二液形塗料で主剤はエポキシ樹脂と防錆顔料等を主成分とし、添加剤はりん酸、水等を主成分としており、使用直前に両者を混合して使用する。
  • 長ばく形エッチングプライマーは、速乾性があり鋼材の溶接・溶断への影響が少なく、12ヶ月程度の屋外暴露に耐える。
  • 無機ジンクリッチプライマーは、亜鉛とケイ酸塩を主成分とする塗料であり、亜鉛の犠牲防食作用による防錆力を有する。
  • 無機ジンクリッチプライマーは、速乾性があり錆面への密着性に優れており、6ヶ月程度の屋外暴露に耐える。

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この過去問の解説 (3件)

01

適当なのは、「無機ジンクリッチプライマーは、亜鉛とケイ酸塩を主成分とする塗料であり、亜鉛の犠牲防食作用による防錆力を有する」という記述です。
無機ジンクリッチプライマーは、鋼材より先に亜鉛が溶ける性質(犠牲防食)を利用して、鋼材のさびを抑えるのがポイントです。

選択肢1. 長ばく形エッチングプライマーは、二液形塗料で主剤はエポキシ樹脂と防錆顔料等を主成分とし、添加剤はりん酸、水等を主成分としており、使用直前に両者を混合して使用する。

エッチングプライマーは、一般にりん酸などを含み、金属表面に化学反応を起こして付着性を上げる目的の塗料として整理されています。

一方で主なビヒクル(樹脂成分)は、代表例としてビニルブチラール樹脂などが挙げられており、「主剤がエポキシ樹脂」と決め打ちする説明は不適切です。

選択肢2. 長ばく形エッチングプライマーは、速乾性があり鋼材の溶接・溶断への影響が少なく、12ヶ月程度の屋外暴露に耐える。

長ばく形(長期ばく露形)でも、次の塗装工程へ進むまでの放置は無制限ではなく、メーカー資料では屋外ばく露3か月以内に次工程の塗装が必要といった管理が示されています。

したがって「12か月程度の屋外暴露に耐える」という表現は不適切です。

選択肢3. 無機ジンクリッチプライマーは、亜鉛とケイ酸塩を主成分とする塗料であり、亜鉛の犠牲防食作用による防錆力を有する。

無機ジンクリッチプライマーは、亜鉛粉末を多く含み、結合材としてケイ酸塩系(アルキルシリケート等)を用いるタイプが代表的です。

鋼材より亜鉛が先に反応して守るため、犠牲防食作用による強い防錆力が期待できます。

選択肢4. 無機ジンクリッチプライマーは、速乾性があり錆面への密着性に優れており、6ヶ月程度の屋外暴露に耐える。

無機ジンクリッチプライマーは、一般にさび面とは密着しにくいため、ブラスト処理した清浄な鋼材面に塗るのが基本です。

「錆面への密着性に優れる」という部分が不適切です。 

まとめ

この問題は、プライマーの役割の違いを押さえるのがコツです。

 

・無機ジンクリッチプライマーは、亜鉛の犠牲防食で鋼材を守ります。

・一方で、さび面に強い密着を期待するタイプではなく、素地調整(ブラスト)が重要です。

・長ばく形エッチングプライマーは「長期」といっても放置できる期間には目安があり、次工程までの管理が必要です。

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02

「プライマー」とは、塗装工程の最初に塗られる「下塗り材」の総称ですが、鋼橋の製作過程(工場など)で一時的に錆を防ぐために塗られるものを指すことが多いです。

各選択肢について以下に解説します。

選択肢1. 長ばく形エッチングプライマーは、二液形塗料で主剤はエポキシ樹脂と防錆顔料等を主成分とし、添加剤はりん酸、水等を主成分としており、使用直前に両者を混合して使用する。

【不適当】

エッチングプライマーの主成分に関する記述が誤りです。

 長ばく形エッチングプライマーの主剤は、エポキシ樹脂ではなくポリビニルブチラール樹脂が一般的です。

エポキシ樹脂は、より強固な防食を目的とした別のプライマー(エポキシ樹脂プライマーなど)に使用されます。

選択肢2. 長ばく形エッチングプライマーは、速乾性があり鋼材の溶接・溶断への影響が少なく、12ヶ月程度の屋外暴露に耐える。

【不適当】

「12ヶ月程度」という期間が誤りです。 

長ばく形エッチングプライマーの防錆保持期間は、一般に3〜6ヶ月程度とされています。

1年も屋外に放置すると、塗膜が劣化して錆が発生してしまいます。

選択肢3. 無機ジンクリッチプライマーは、亜鉛とケイ酸塩を主成分とする塗料であり、亜鉛の犠牲防食作用による防錆力を有する。

【適当】

無機ジンクリッチプライマーの定義として正しいです。

「ジンクリッチペイント」の一種ですが、工場での自動塗装ラインなどで薄膜(15〜20μm程度)に塗付し、加工中の鋼材を一時的に守るものを「プライマー」と呼びます。

亜鉛の犠牲防食作用によって鉄を守ります。

選択肢4. 無機ジンクリッチプライマーは、速乾性があり錆面への密着性に優れており、6ヶ月程度の屋外暴露に耐える。

【不適当】

「錆面への密着性に優れており」という部分が誤りです。 

前述のジンクリッチペイントと同様、無機系はブラスト処理(1種ケレン)を施した清潔な金属面にしか密着しません。

錆が残っている面への塗装には適していません。

また、暴露期間は一般に3ヶ月程度(薄膜の場合)とされています。

まとめ

プライマー(下塗り材)のまとめ

鋼橋の製作・維持管理で使われる主要なプライマーの特性を整理します。

種類主な特徴防錆期間(目安)備考
長ばく形エッチングプライマー密着性が良く、溶接への影響が少ない。3〜6ヶ月表面を「エッチング(粗らす)」効果がある。
無機ジンクリッチプライマー亜鉛の犠牲防食を利用。非常に強力。3ヶ月程度(薄膜時)工場でのライン塗装によく使われる。
ウォッシュプライマー金属面への付着性を高めるための極薄膜。極めて短い防食性より「足場固め」の意味合いが強い。

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03

この問題は、鋼材の本格的な塗装までの間に塗布されるプライマー(下塗り材)の種類と、それぞれの成分・耐用期間についての知識を問う内容です。

選択肢1. 長ばく形エッチングプライマーは、二液形塗料で主剤はエポキシ樹脂と防錆顔料等を主成分とし、添加剤はりん酸、水等を主成分としており、使用直前に両者を混合して使用する。

間違っています。

長ばく形エッチングプライマーの主成分に関する記述が誤りです。

主剤の主成分はエポキシ樹脂ではなく、ポリビニルブチラール樹脂です。

選択肢2. 長ばく形エッチングプライマーは、速乾性があり鋼材の溶接・溶断への影響が少なく、12ヶ月程度の屋外暴露に耐える。

間違っています。

屋外での耐用期間が誤っています。

長ばく形エッチングプライマーの屋外暴露期間は、一般的に3〜6ヶ月程度です。

選択肢3. 無機ジンクリッチプライマーは、亜鉛とケイ酸塩を主成分とする塗料であり、亜鉛の犠牲防食作用による防錆力を有する。

適当です。

亜鉛末とケイ酸塩(無機バインダー)を主な成分としており、亜鉛が鉄よりも先に腐食する犠牲防食作用によって、薄い膜ながらも強力にサビを抑制します。

選択肢4. 無機ジンクリッチプライマーは、速乾性があり錆面への密着性に優れており、6ヶ月程度の屋外暴露に耐える。

間違っています。

無機ジンクリッチプライマーは、成分が無機質であるためサビ面や汚れに対する密着性が極めて悪いです。

そのため、施工にはブラスト処理による高度な下地清浄化が必須です。

また、暴露期間は通常3ヶ月程度であり、6ヶ月は長すぎます。

まとめ

試験対策として押さえておくべきプライマーの比較です。

 

無機ジンクリッチプライマー

成分は亜鉛とケイ酸塩

サビ面には密着しない

暴露期間は3ヶ月程度

 

長ばく形エッチングプライマー

成分はポリビニルブチラール

暴露期間は3〜6ヶ月程度

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