2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(後期)
問76 (鋼構造物塗装 問10)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和7年度(後期) 問76(鋼構造物塗装 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

下塗り塗料に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 下塗り塗料は、鋼材面、一次防錆プライマー、防食下地と密着して、水、酸素、塩類等の腐食因子の浸透を抑制し、鋼材の腐食反応を抑制する機能を有する。
  • 鉛・クロムフリー錆止めペイントは、合成樹脂ワニスを主な樹脂とする一液形錆止め塗料であり、防錆顔料及びドライヤーに鉛・クロム等の有害重金属を使用している。
  • エポキシ樹脂塗料下塗りは、主剤と硬化剤からなる二液形塗料で、防錆力の強いジンクリッチペイントと組み合わせて用いられる。
  • 無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料は、塗料粘度が高いため塗付作業が難しく作業者によっては、かぶれ等の障害を起こすことがあるので、安全対策に十分留意する。

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この過去問の解説 (3件)

01

適当でないのは、「鉛・クロムフリー錆止めペイントなのに、防錆顔料やドライヤーに鉛・クロム等を使用している」としている記述です。
「鉛・クロムフリー」は、その名のとおり鉛やクロムを使わないことを表しているため、文章の中身が矛盾しています。

選択肢1. 下塗り塗料は、鋼材面、一次防錆プライマー、防食下地と密着して、水、酸素、塩類等の腐食因子の浸透を抑制し、鋼材の腐食反応を抑制する機能を有する。

内容は適当です。
下塗り塗料は、鋼材面や下地(一次防錆プライマー、防食下地など)にしっかり密着し、塗膜として水・酸素・塩分などが入り込みにくくします。
その結果、鋼材がさびる反応を起こしにくくする役割があります。

選択肢2. 鉛・クロムフリー錆止めペイントは、合成樹脂ワニスを主な樹脂とする一液形錆止め塗料であり、防錆顔料及びドライヤーに鉛・クロム等の有害重金属を使用している。

ここが適当ではありません。
鉛・クロムフリー」は、塗料の中に鉛やクロム(それらの化合物)を使っていないという意味です。
それなのに本文では「鉛・クロム等の有害重金属を使用している」と書いており、名前と中身が反対になっています。
鉛・クロムフリーの錆止めは、通常、鉛やクロムを含まない別の防錆顔料や乾燥助剤を使って作られます。

選択肢3. エポキシ樹脂塗料下塗りは、主剤と硬化剤からなる二液形塗料で、防錆力の強いジンクリッチペイントと組み合わせて用いられる。

内容は適当です。
エポキシ樹脂系の下塗りは、主剤と硬化剤を混ぜる二液形が多く、密着性や耐久性に優れます。
また、ジンクリッチペイント(亜鉛による防錆力が強い下地)と組み合わせて使う設計も一般的です。

選択肢4. 無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料は、塗料粘度が高いため塗付作業が難しく作業者によっては、かぶれ等の障害を起こすことがあるので、安全対策に十分留意する。

内容は適当です。
無溶剤形は溶剤が少ない(または無い)分、塗料の粘度が高くなりやすく、塗りにくさが出ることがあります。
また、エポキシ系は体質によってかぶれ(皮膚炎)を起こすこともあるので、手袋や保護具などの安全対策が大切です。

まとめ

今回のポイントは、用語の意味と文章の中身が合っているかどうかです。
鉛・クロムフリー」は鉛やクロムを使わないという意味なのに、「使っている」と書くのは矛盾します。
下塗り塗料は、密着腐食因子を通しにくくすることで鋼材を守り、材料によっては作業性や安全面の注意点もある、という流れで整理すると覚えやすいです。

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02

下塗り塗料(プライマー・錆止め)を整理する際は、以下の「環境・安全・機能」の3軸で捉えましょう。

項目内容のポイント
環境対策現在の主流は鉛・クロムフリー。有害な重金属を排除した防錆顔料(リン酸亜鉛など)を使用する。
二液形塗料主剤と硬化剤を混ぜて使うタイプ(エポキシ系など)。反応して固まるため、混ぜた後は「可使時間」内に使い切る必要がある。
無溶剤形有機溶剤(シンナー)による大気汚染を防ぐためのもの。厚膜に塗れるが、粘度が高く施工性が悪い。

選択肢1. 下塗り塗料は、鋼材面、一次防錆プライマー、防食下地と密着して、水、酸素、塩類等の腐食因子の浸透を抑制し、鋼材の腐食反応を抑制する機能を有する。

【適当】

下塗り塗料(錆止め塗料)の最も重要な役割を述べています。鋼材に直接、あるいは一次プライマーの上に塗られ、腐食の原因となる「水・酸素・塩分」を遮断(環境遮断)することで錆を防ぎます。

選択肢2. 鉛・クロムフリー錆止めペイントは、合成樹脂ワニスを主な樹脂とする一液形錆止め塗料であり、防錆顔料及びドライヤーに鉛・クロム等の有害重金属を使用している。

【不適当】

鉛・クロム等の有害重金属を使用している」という部分が完全に誤りです。

 名称にある「フリー(Free)」とは「含んでいない」という意味です。

かつては鉛やクロムを含む錆止め塗料が主流でしたが、環境負荷や人体への影響を考慮し、現在はそれらを使用しない「鉛・クロムフリー」の塗料が標準となっています。

選択肢3. エポキシ樹脂塗料下塗りは、主剤と硬化剤からなる二液形塗料で、防錆力の強いジンクリッチペイントと組み合わせて用いられる。

【適当】

エポキシ樹脂塗料は、付着性・遮断性ともに非常に優秀な塗料です。

前述の「ジンクリッチペイント(防食下地)」の上に「下塗り」として重ねることで、強力な防食システムを構成します。

選択肢4. 無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料は、塗料粘度が高いため塗付作業が難しく作業者によっては、かぶれ等の障害を起こすことがあるので、安全対策に十分留意する。

【適当】
「無溶剤形」とは、薄め液(溶剤)を使わないタイプです。

揮発する成分が少ないため環境には優しいですが、ドロドロして塗りにくいという欠点があります。

また、エポキシ樹脂そのものに触れると皮膚かぶれを起こしやすいため、防護服などの安全対策が必須です。

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03

この問題は、鋼構造物の塗装系において重要な役割を果たす「下塗り塗料」の種類と、その成分や安全性についての知識を問う内容です。

下塗り塗料は、鋼材を腐食因子から守り、上塗り塗料との密着性を高める重要な役割を担っています

選択肢1. 下塗り塗料は、鋼材面、一次防錆プライマー、防食下地と密着して、水、酸素、塩類等の腐食因子の浸透を抑制し、鋼材の腐食反応を抑制する機能を有する。

適当です。

 下塗りは鋼材面やプライマーにしっかりと密着し、サビの原因となる水、酸素、塩分などの浸透を遮断(抑制)することで、鋼材の腐食反応を抑える「バリヤー」としての役割を果たします。

選択肢2. 鉛・クロムフリー錆止めペイントは、合成樹脂ワニスを主な樹脂とする一液形錆止め塗料であり、防錆顔料及びドライヤーに鉛・クロム等の有害重金属を使用している。

間違っています。 

鉛・クロムフリー錆止めペイントは、環境負荷や人体への影響を考慮し、鉛やクロムといった有害な重金属を含まない防錆顔料を使用した塗料です。

記述の「有害重金属を使用している」という点は、この塗料の定義そのものに反しているため、不適当です。

選択肢3. エポキシ樹脂塗料下塗りは、主剤と硬化剤からなる二液形塗料で、防錆力の強いジンクリッチペイントと組み合わせて用いられる。

適当です。 

これは主剤と硬化剤を混ぜる二液形の塗料であり、耐水性や耐薬品性に優れています。

非常に強力な防錆力を持つジンクリッチペイントを下地に塗り、その上にこのエポキシ樹脂塗料を重ねることで、長期にわたる防食性能を確保する組み合わせが一般的です。

選択肢4. 無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料は、塗料粘度が高いため塗付作業が難しく作業者によっては、かぶれ等の障害を起こすことがあるので、安全対策に十分留意する。

適当です。 

この塗料は溶剤を含まないため、粘度が高く、ハケやローラーでの作業には技術を要します。

また、エポキシ樹脂の成分は体質によってかぶれ(皮膚炎)を起こしやすいため、保護具の着用などの安全管理が厳格に求められます。

まとめ

試験対策として整理しておくべきポイントです。

 

鉛・クロムフリー

環境・安全のために重金属を使用しない塗料。

 

二液形エポキシ

主剤と硬化剤を混合するタイプで、ジンクリッチペイントとの相性が良い

 

安全対策

エポキシ系塗料は皮膚障害(かぶれ)のリスクがあるため、保護具が必須。

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