2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(後期)
問77 (鋼構造物塗装 問11)
問題文
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問題
2級土木施工管理技士試験 令和7年度(後期) 問77(鋼構造物塗装 問11) (訂正依頼・報告はこちら)
- 中塗り塗料は、上塗り塗料の色相よりもやや濃彩とすることによって、上塗り塗料を塗装したときの隠蔽性を良くすることができる。
- 中塗り塗料の樹脂は、硬化塗膜への密着性に優れ、下塗り及び上塗りに用いる塗料との塗重ねに支障のないものを用いる。
- 上塗り塗料は、防食性の良い樹脂と顔料を選択することによって、長期間にわたって光沢や色相を保つ機能がある。
- 上塗りに用いるエポキシ樹脂塗料は、耐候性、耐水性、耐薬品性、耐熱性に優れ、塗膜の硬度は高く、塗膜の色や光沢を長期間保持できる。
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この過去問の解説 (2件)
01
適切なのは、「中塗り塗料の樹脂は、硬化塗膜への密着性に優れ、下塗り及び上塗りに用いる塗料との塗重ねに支障のないものを用いる」という記述です。
中塗りは、下塗りと上塗りの間に入って塗り重ね(層どうし)の密着を助ける役割が大きいからです。
中塗りで色を調整して、上塗りの隠ぺい性(下の色が透けにくさ)を助ける考え方自体はあります。
ただし、「上塗りより濃彩(濃い色)にすれば隠ぺい性が良くなる」と言い切るのは合いにくいです。
下の色が濃いと、上塗りの色が乗りにくくなり、むしろ透けやすくなることがあります。
色合わせは、上塗りの色や顔料の隠ぺい力に合わせて決めるのが基本です。
内容が合っています。
中塗りには、下塗りと上塗りの間で付着性(はがれにくさ)を確保する役割があります。
そのため、硬化した下塗りにもよく付着し、上塗りとも相性がよい樹脂を選ぶ、という説明は自然です。
上塗りが光沢や色を長く保つ役割を持つ点はそのとおりです。
ただし、その理由を「防食性の良い樹脂と顔料」とするのはずれやすいです。
光沢や色を保つのは、主に耐候性(紫外線や雨に強いこと)によるため、上塗りは防食性よりも耐候性の高い樹脂・顔料を重視して選びます(例:ポリウレタンなど)。
この内容は不適切です。
エポキシ樹脂塗料は耐水性や耐薬品性などは強い一方、屋外の紫外線に弱く、表面が粉をふいたようになるチョーキングが起きやすいため、色や光沢を長期間保つ上塗りには向きにくいです。
中塗り・上塗りのポイントは次のとおりです。
・中塗りは、下塗りと上塗りの間で密着性を確保する重要な層です。
・中塗りの色は、上塗りの隠ぺい性を助けるために調整することはありますが、「上塗りより濃くすればよい」とは言い切れません。
・上塗りは美観(光沢・色)を長く保つ役割があり、そのために耐候性が重視されます。
・エポキシは屋外でチョーキングしやすく、上塗りでの長期の保色・光沢保持には不利です。
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02
鋼橋の塗装は、下地から上塗りまでが「一つのチーム」として機能する必要があります。
それぞれの役割の違いを意識して解くのがポイントです。
【不適当】
「上塗りよりもやや濃彩(濃い色)とする」という部分が誤りです。
正しくは、上塗りよりも「やや淡彩(薄い色)」にします。
上塗りの色がしっかり隠れる(隠蔽性が高まる)だけでなく、塗り残しや塗りムラを視覚的に発見しやすくするためです。
【適当】
中塗り塗料の最も重要な役割は、下塗りと上塗りを仲介する「バインダー(接着層)」としての機能です。
そのため、上下の塗膜のどちらとも相性が良く、しっかりと密着する樹脂が選ばれます。
【不適当】
記述の後半「光沢や色相を保つ機能」は正しいですが、前半の「防食性の良い樹脂」という表現がやや不適切です。
上塗り塗料に最も求められるのは、太陽光(紫外線)や雨風に耐える「耐候性」です。
防食性能(サビを防ぐ力)の主体はあくまで「下塗り・中塗り」であり、上塗りはそれらを保護する「盾(耐候性)」の役割を担います。
【不適当】
「上塗りに用いるエポキシ樹脂塗料」という部分が誤りです。
エポキシ樹脂は付着性や耐薬品性は最強クラスですが、紫外線に弱く、屋外ではすぐに粉を吹く(チョーキング現象)という致命的な弱点があります。
そのため、橋梁の上塗りには、エポキシではなく「フッ素樹脂塗料」や「ポリウレタン樹脂塗料」などの耐候性に優れた塗料が使われます。
塗装の各層がどのような役割・性能を持っているかを整理しましょう。
試験対策のポイント
色の濃淡:
「中塗りは上塗りより薄く(淡く)」が鉄則です。
エポキシ樹脂の弱点:
エポキシは「サビには強いが太陽には弱い」と覚えましょう。
したがって、太陽が当たる「上塗り」にエポキシが来る選択肢は基本的に×です。
役割の混同:
「防食」は下塗り、「耐候」は上塗りの仕事です。
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